桐竹勘十郎師の楽屋

2013年5月24日更新

 

夏の大阪での企画相談で、幕間を狙い国立劇場の楽屋を訪問。お忙しい中話をさせて頂いた。
935762_518359671556893_2070636294_nちょっと待つ間に楽屋入口の暖簾を見ると、可愛い狐が、、、

途端に狐柄の着物を着た勘十郎さんが狐人形を持って舞台を縦横に走り回る姿が脳裏に蘇る。時に耳を動かしたり、後脚でミミの裏をかいたり、まるで生きているかのように。

立役、娘役、そして動物、あの技量で遣える人形遣いは本当に稀有である。この暖簾は勘十郎さんのあの狐遣いに感銘を受けたどなたかがこれを贈られたのではないかと想像する。同時にこの衛を描かれた絵師、文字を書かれた書家、染色、縫製の職人と、多くの人が関わったであろう事に思いを寄せ、敬意を払い、“されど暖簾”に一礼。

勘十郎さん、今公演昼の部では「曽根崎心中」でお初を刺す徳兵衛、夜の部では「心中天網島」で治平衛に刺される小春と、毎日二回きっちり違う役で心中を演じている。大変そうだと思って聞いたら、楽しみながら、その日その日の形を工夫しながら遣っているそうな。あれだけ小屋中引き込まれるはずと納得する。

 

当代一の人形遣い、人間国宝の吉田簑助氏は勘十郎師の師匠だが、この師弟で演じる「曽根崎心中」は一生の宝物、観たもの勝ち。是非観てと言いたいが、全公演完売なので残念。機会があれば是非次に‼

 

東京でのプラチナチケット状態に比べ大阪は空席が目立って残念だが、言い換えれば大変ラッキーな状況とも言える。文楽を目的に大阪に行くのもお洒落だし、潤いのある人生をおくる一つの企てになる。

 

6月は文楽デビューに最適な鑑賞教室というプログラムでしっかり学べるし、7、8月にはあの“暑い大阪での熱い舞台”が待っている。

 

「夏祭浪速鑑」では、だんじり祭りの囃子が聞こえ、提灯が見える中で凄惨な殺人が行われる長町裏の段、人形浄瑠璃だからこその迫力が迫る。夏の大阪でこそ観たい作品だが、勘十郎さんは午後の部「妹背山婦人庭訓」のお三輪、やはり刺されてしまう役を遣う。

 

この夏の大阪では是非、昼夜と続けての観劇をお勧めしたい。春に引き続き、6月もホテルニューオータニ大阪の企画で文楽デビュー講座募集中だが、この夏公演も準備が出来次第ご案内したい。




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